■■■ RoundEngine とは? ■■■




■ ポリゴンとサブディビジョン


1. 基本知識

3DCGゲーム業界で、例えばゲームキャラを表示させる場合を考える。このときキャラクターの形状を構成しているのは、ほとんどの場合「ポリゴン」である。

しかし(アニメや映画に代表される)エンターテイメント3DCG業界では、「ポリゴン」の他に
  • Catmull-Clark (カトマル・クラーク) サブディビジョン
と呼ばれる技術も良く使われる(以後、Catmull-Clark と略)。そのため(3DCGデータを作成するための)「3DCGソフト」は、大抵 Catmull-Clark をサポートしている。

ちなみに以下の図が、「ポリゴン」データと「Catmull-Clark」データの一例である。
(C)Studio albatross   http://3dmodeljapan.com/archives/346705.html

ポリゴン Catmull-Clark

なお「Catmull-Clark」として必要な入力データは、(大雑把に言うと)右図の "緑の線" だけであり、グレーの面(丸みを帯びている)は「緑の線」から自動的に生成されたものだ(結局は多数のポリゴンに変換される)。
それに対し「ポリゴン」の場合(左図)は、"赤紫の線"(かなり本数が多い) が必要であり、これを見ても入力データ量の差は歴然であろう。


2. Catmull-Clark がゲームで使われない理由

これだけ考えれば、Catmull-Clark は入力データが少なくて済むので、ゲームで使われても良さそうなものである。しかし結論から言うと、Catmull-Clark が使用されない訳は、「Catmull-Clark→ポリゴン 変換」プログラムと GPU の相性が悪いためだ。
ちなみに GPU とは、PC やゲーム機などでグラフィックス処理を行うための LSI (CPU 内に組み込まれている場合もあり) のことである。ゲームは処理スピードが重視されるので、GPU をフル活用することが必須なのだ。

しかし Catmull-Clark は GPU上で処理するのに適していない。よって、普通に CPU で処理することになるので、スピードが遅くなるというわけ。
これが「Catmull-Clark がゲームで使われない理由」である。



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